村田裕子|本戦審査員

審査員インタビュー
アート作品として評価する! /
アート賞 選定審査員

国内において多様な大型商業公演をプロデュースし続けている梅田芸術劇場。

そんな同社は近年、日本の舞台事業を積極的に海外に展開し始めており、そのパイオニアとして活躍しているのが村田裕子氏だ。
国内外の数々の舞台芸術に精通し、ショービジネスにおける厳しい審美眼を持つ彼女が見据える〝世界に広がる作品〟とは!?

日本の舞台芸術を海外に拓く!欧州で活躍するパイオニア!

日本の舞台芸術を海外に拓く!
欧州で活躍するパイオニア!

阪急阪神東宝グループ
株式会社梅田芸術劇場
常務執行役員 兼 海外戦略事業室長
村田 裕子

PROFILE

1990年代より株式会社梅田芸術劇場の公演プロデューサーとして活躍、数多くの大型商業公演を手がける。ダンスにも深く精通しており、多様なジャンルの才能をクロスオーバーさせた数多くの著名ダンス公演をプロデュース。近年では海外戦略事業室長としてロンドンに拠点を置き、ボーダレスで多様性のあるエンターテインメントのプロデュースに取り組んでいる。

原作をオマージュして振付するとは!?
ダンサーたちがその奥深さに気付く貴重な機会!

作品力で世界を惹きつける!日本発、海外展開の可能性。

──村田さんは舞台プロデューサーとして数々の公演を手がけられていますが、現在は主にどのような仕事をされていますか?

現在はロンドンを拠点に様々なプロジェクト立ち上げを担当しています。

日本の公演も手がけつつ、海外でコンスタントに作品制作を行なう体制を作っていて、国内だけではなく海外にも制作チームを置き、将来的にはボーダレスな制作体制で世界をマーケットに興行を展開していきたいと考えています。

──なぜアメリカではなく、イギリスを拠点にされているのでしょうか? 

もの作りがやりやすいからですね。

ヨーロッパは多様な文化が地続きで存在しています。

各国で舞台芸術の捉え方が異なり、クロスオーバーする部分もあります。その多様性が舞台芸術の制作環境として非常に魅力的なんです!

一方アメリカは現在、とても制作コストが高くなっていて、もの作りが難しくなっています。ミュージカル制作に数十億以上かかることも珍しくない状況なんですよ。

──そもそも公演事業を海外に展開しようとしているのはなぜでしょうか?

最初はロンドンに拠点を置きましたが、イギリスに限定しているわけではなく、さまざまな国で作品を作ることを目指しています。

また、観客を日本、海外と区別する必要なく、世界中の人が楽しめる作品を創り、どの国にも梅田芸術劇場の作品を楽しんでくださるファンベースを作ることを目指しています。

ブロードウェイのプロデューサーはNY以外の場所で作品を創ることも多々ありますし、映画業界ではむしろ当たり前のこと。世界中にお客様を作ることこそ大きなチャレンジであり、目指すところです。

──そのような世界中が楽しめる作品を実現するためには何が重要だとお考えですか?

長期的に成功する作品を創るには、総合力が必要不可欠ですね。

クリエイティブのチーム力、つまり演出家だけでなく脚本家、作曲家、振付師、美術、衣装などすべてのスタッフが一丸となって良いものを作ることで耐久性の強い作品が生まれると考えています。

チーム一丸となって世界中どの国にでも通用する作品を!

──では、この新大会の〝アニコレ〟では、どのような振付師を期待されますか?

現在、日本でもアニメやゲーム原作のミュージカルは多くありますが、いずれも〝原作の再現度〟が重視されています。

しかし次のステップとしては、〝再現度を超えた新しい表現〟こそが求められていくと思っています。

この大会は振付師にそういった挑戦の機会を提供し、モチベーションを高める良いきっかけになると思いますね。

5分の短い作品でトライアルすることで「アニメ原作を振付にするとは!?」ということの奥深さに振付師やダンサーが気付く機会になると思いますよ。

──では審査員として、作品のどういうところに注目されますか。

作品の背景にある振付師の思考プロセスに興味があります。

「なぜその楽曲構成を選んだのか?」、「どのような葛藤があったのか?」など、創り手の道筋を考えることで、その人のポテンシャルがより見えやすくなります。

プロの現場では、創作過程での判断や思考プロセスこそにセンスがでるんですよね。

──多くの舞台公演を手がけられてきた村田さんならではのポイントですね!

この新大会に参加された振付師は、きっと普段の作品づくりや振付のお仕事とはまったく異なる考えや経験が生まれると思います。

私自身、そういった新たな試みの大会とそこに挑戦する皆さまのチャレンジ精神に敬意を表します。

正解はないので、観客受けを狙うのではなく、自分の信じる表現を追求して欲しいですね。

──最後にコレオグラファーや出演ダンサーへメッセージをお願いします!

ダンサーたちが一体となって作品に魂を込めることで予想以上の感動が生まれます。

舞台で本当に感動を生みだすのはクリエイターとパフォーマーが密接に結びついた時なんです!

参加される振付師やダンサーの皆さまは、今回の経験を通じて、アニメやゲーム原作の振付の深さや難しさを知り、自分の創作意欲を高めることができるはずです。

結果にとらわれず、この機会を最大限に活用して欲しいですね!

このポイントを重視して審査!

作品の創作過程における判断や思考プロセスに着目!

JOB FILE

日英共同プロデュース公演
「太平洋序曲」

梅田芸術劇場と英国メニエール・チョコレート・ファクトリー劇場の初となる共同プロデュースミュージカルを両国の才能を交えて2023年、東京・大阪にて上演。

日英 両国公演
「刺青/TATTOOER」

日英のクリエイターと俳優陣がコラボレーションした新作演劇を今年の9月に東京で、そして10月にはロンドンで上演。まさに2国間の才能をつなげている!

日本人演出家による英国公演「One Small Step」

日本を代表する脚本・演出家として活躍する加藤拓也のオリジナル作品を、演劇の聖地・ロンドンで150年以上の歴史を持つチャリングクロス劇場で上演!

ミュージカル
「SIX」

トニー賞2部門を含む35の賞を世界各国で受賞した話題のミュージカル「SIX」が日本初上陸! 2025年1月から3月に東京、愛知、大阪で上演される!

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