上島雪夫|本戦審査員

審査員インタビュー
作品演出力を評価する! /
演出技術賞 選定審査員

2.5次元ミュージカルの金字塔「テニスの王子様」の2003年誕生をはじめ、20年以上にわたって数々の2.5次元名作を演出し続けてきた上島雪夫氏。

振付師としても名だたる大型ミュージカルを手掛け続けてきた彼だが、実はそのルーツはストリートダンスにあるという。

まさに今大会参戦者にとって大先輩となる重鎮が語る貴重なインタビュー!

2.5次元ミュージカルの潮流を生んだパイオニア演出家!

2.5次元ミュージカルの潮流を
生んだパイオニア演出家!

演出家 / 振付家
上島 雪夫

PROFILE

10代でストリートダンスを始め、ジャズやバレエなども習得して劇団四季でダンサーとして活動。その後、宝塚歌劇やブロードウェイ作品など名だたるグランドミュージカルの振付師・演出家として国内外で活躍。特に「テニスの王子様」ミュージカルの演出・振付は大きな成功を収め、その後も数多くのアニメ原作の舞台を演出。まさに2.5次元業界の礎をつくった存在である!

〝原作の醍醐味〟を創意工夫で実現させる、
日本にしか創れない新しいダンス作品の創造を!

原作が持つ魅力を、絶対に舞台上で表現してみせる!

──2.5次元ミュージカルの演出家・振付家として名高い上島さんですが、キャリアのスタートはストリートダンスと伺いましたが!?

10代の頃、日本ではまだストリートダンスを踊る人がほとんどいなかった時代にダンスを始めました。

それからプロダンサーになるため、ジャズ、バレエ、コンテンポラリーなど、あらゆるダンスをやって劇団四季のダンサーになったんです。

その後、少しづつ振付を頼まれるようになってきた時、さまざまなダンスを経験したことが大きな強みとなって、創り手側の仕事が広がっていきましたね!

──250以上の作品を手掛けられていますが、特に印象深いものはありますか!? 

「サウンド・オブ・ミュージック」などいわゆるグランドミュージカルをやらせていただけたのも大きかったですけど、やはり「テニスの王子様」の舞台化ですね。

当時は〝2.5次元ミュージカル〟なんて言葉もない頃でしたし、本作は学園ドラマや恋愛がほぼなく、8割以上の時間がコートにいるので、〝ダンスを使ってテニスの試合をどう魅せるか?〟が最大の課題でした。

しかも、原作ではボールがありえないほど曲がるし、消えるし、爆発するし、分身もする(笑)!

けど、 もちろん実際にボールを打ち合うことはできない。

まだ映像マッピングなどなかったので、そんな時にダンス系のショーを創ってきた経験が役に立ちました。

振付で応用したり、ピンスポットの動きでボールを表現したりと、原作の醍醐味を「絶対に実現させてやる!」って舞台スタッフたちと試行錯誤していましたね!

──原作のある舞台を演出する上で、コツなどはあるのでしょうか?

どんな原作でも個性豊かなキャラクターが登場しますよね。

そこで大事になってくるのが、ダンスや芝居の技術以上に「その人の雰囲気がキャラクターに本質的に合っているか?」なんです。

それをオーディションをして配役を考える段階で見抜かないといけない! 

歌やダンス、芝居などの技術は後から練習することができますが、その人が醸し出す空気感はなかなか変えられないですからね。

〝日本人ならでは〟の独創性が世界に広がる鍵になる!

──2.5次元ならではの難しさや苦労があるんですね!

苦労しながらもその作品ならではの非現実な世界観を形にする演出や振付、キャスティングが「テニスの王子様」ミュージカル化を成功できた要因の1つだとは思ってます。

そして今、2.5次元ミュージカルは世界中に広がりだしていますが、この理由も思うとこがあって、僕が若い頃にダンサーとして海外で踊らせてもらったとき「日本人ならではのダンス表現」を問われることがとても多かったんです。

確かにダンスのスキルは大事ですが、現地の方からしたら「日本から来たなら、日本人らしいダンス表現が観たい」って感じますよね!?

──〝日本人ならでは〟のオリジナリティが求められるているんですね!

パリ五輪のブレイキンでも、世界トップレベルの技術を持つ日本選手が〝独創性〟という観点で苦戦していましたよね。

これは日本のエンタメが世界に出ていくための鍵になると考えていて、やはり日本のアニメがこれだけ世界中で支持されているのは、日本ならではの独特な世界観が息づいているからだと思うんです。

その魅力を活かしたコンテンツを作ることが今後ますます重要になってくると思っていますよ!

──では〝アニコレ〟の大会の審査でも、そこが重要になってくるのでしょうか!?

40年以上この業界にいますので、正直、ダンスが上手いだけの作品を観ても楽しいと思えない(笑)。

なので本大会の趣旨である〝誰でも楽しめる〟という視点でも、演出という視点でも、日本のアニメ原作ならではの新しい発想や創造性が感じられる作品を期待しています!

──最後に大会に挑むコレオグラファーやダンサーへメッセージをお願いします!

私もストリートダンス出身なので、ダンス業界で『Legend Tokyo』のような振付師を牽引する大会が2.5次元の世界に足を踏み入れてくれること自体嬉しいですし、純粋に若い後輩たちによる新しいクリエイションが楽しみです!

僕の想像を超える、創意工夫とエンターテイメント性あふれる作品を期待しています!

このポイントを重視して審査!

原作に妥協なく向き合う姿勢とそこから生まれる新たな表現!

JOB FILE

ミュージカル「テニスの王子様」「新テニスの王子様」

週刊少年ジャンプの大人気テニス漫画を舞台化した、2.5次元ミュージカルの金字塔。2003年の初演時から現在まで上島氏が演出・振付している。

ミュージカル
「リボンの騎士」

2015年、少女向け漫画雑誌なかよしの60周年を記念して手塚治虫の不朽の名作「リボンの騎士」がミュージカル化! 本作の演出を上島氏が手掛けた。

ミュージカル「贄姫と獣の王 〜the KING of BEASTS〜」

累計発行部数230万部を超え、アニメにもなった人気漫画が2025年3月、上島氏の脚本・演出・振付により、初のミュージカル化 。 東京・大阪の2都市で開幕!

ミュージカル
「ダンス オブ ヴァンパイア」

2006年に日本初上陸を果たした名作。初演時から上島氏が振付を担当。6年ぶりに再演される2025年公演では新キャストに伊藤今人(梅棒)の出演も話題に!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!