審査員インタビュー
アート作品として評価する!/
アート賞 選定審査員
アート・ディレクターとして数々のビッグプロジェクトを手がけ、〝パフォーミングアーツ〟としてダンスにも深い見識を持つ榎本氏。
過去大会ではakane、オーシャンなどの才能をいち早く見抜いた慧眼を持つ巨匠が語る身体芸術としてのダンスとは!?
現代アート界の在り方を極めるプロフェッサー!
現代アート界の在り方を極めるプロフェッサー!
株式会社アタマトテ・インターナショナル 代表
日本ダンスフォーラム ボードメンバー
大正大学表現学部 学部長/教授
榎本 了壱

武蔵野美術大学を卒業後、寺山修司の映画美術を担当。雑誌「ビックリハウスsuper」の編集長を経て1986年アタマトテ・インターナショナルを主宰。2007年にコンテンポラリーダンス界の年間賞「日本ダンスフォーラム」を発足。パフォーミングアーツにも精通し、大学教授、社団法人理事を務めるなど幅広く学術的な活動を行っている。
既存の概念に捉われず新たな領域を
開拓する〝変な人〞に出会いたい!
──現在のパフォーミングアーツをどのように捉えていますか?
パフォーミングアーツの世界で、アートなものは〝コンテンポラリーダンス〟という言葉が使われてきていましたが、今やエンターテインメントとアートの境界線はなくなっています。
劇場で行われるもの・美術館で展示されるものがアートなのか?エンターテインメントなのか?、もはや区別がつかない時代が〝今〟であると捉えています。
──なるほど、ではストリートダンスのエンターテインメントについては、どうお考えですか!?
対してストリートダンスは、そもそも見せるよりも「踊りたい」が強く、踊って自分自身が楽しむことが根源的な魅力だったからこそ、ここまで広まったのではないでしょうか!?
ただ、エンターテインメントは〝みんなが解りやすい〟ことが大前提ですが、コンセプチュアルなことをやりすぎると鬱陶しくなります。
ちょっと押しつけがましく感じられてきているんですよね。
時代とともに人々の感じ方も変化していますし、カテゴリーを分けてしまうと発展の豊かさが失われます。
だからこそ、この2つの面白い部分をどう組み合わせるか?が重要ですね。
──では今回の審査にあたり、特にどのようなポイントに注目したいですか?
クリエイションは何か深い思いに触れないと成立しないと考えています。
しかし、安易に恋愛や家族ものなどのストーリーをダンス作品にしたものは評価しません。
それは振付師はストーリーを創ることにおいてはプロでないことが大半だから。
「こうすれば感動するだろう」といったマーケティング的な発想で創ったものよりも、個人的な想いが強く発された作品を重視したいですね。
──今後、どのような作品が生まれてくることを期待しますか?
「ダンス作品を作る」という考え方を捨ててほしいですね。
ヒップホップやストリートダンスといった既存の概念に囚われず、そこから一歩踏み出して新しいダンスの領域を開拓してほしいです。
既存のメソッドを使い回すのではなく「今までやっていることは絶対にやらない!」というぐらいの確固たる自信を持った、フィジカルな新しい表現をする〝変なやつ〟が出てきてほしいですね!
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