Yuko Sumida Jackson | 本戦審査員インタビュー

審査員インタビュー
海外に広げるための視点 /
グローバル賞 選定審査員

マイケル・ジャクソン初の女性ダンサーとして、Newsweek誌「世界で尊敬される日本人100人」にも選出されたダンス・アーティスト、Yuko Sumida Jackson。

今やその活動はダンスの枠に留まらず、多彩なプロジェクトを精力的に展開している。

ナショナルとグローバル、両方の感性を持つ彼女の視点からみる海外に広がるダンス作品とは!?

「世界で尊敬される日本人100人」に選出されたダンス・アーティスト!

「世界で尊敬される日本人100人」に
選出されたダンス・アーティスト!

振付家 / 演出家
セルラムジャパン 代表
Yuko Sumida Jackson

PROFILE

23才の時に単身LAに渡り、合格者1人という難関オーディションを勝ち抜き、マイケル・ジャクソン初の女性ダンサーとして選ばれる。07年にはNewsweek誌にて「世界で尊敬される日本人100人」に選出。以後、ダンス、ヨガを取り入れたオリジナルのエクササイズの指導や自身考案のエクササイズや細胞活性化テクノロジーの代表をつとめ国内外にて活動。

裏に隠された魂と情熱があるからこそ、
世界を感動させるアートフォームが生みだせる!

内側の魂があるからこそ外側の空間で感動させられる!

──今の日本のダンスについてはどのように感じていますか?

本当にどこまでレベルが高くなるのかと驚いています。

もうスキル的な部分については海外のダンサーに負けない方が多くいらっしゃるので、今後は〝日本人だからできる表現〟がより重要になってくるのではないでしょうか?

 もちろん〝和作品〟のみに限らず方法はさまざまですが、そういった要素を上手く融合できる方は海外でも非常に高く評価されてくると思いますよ。

──日本人ならでは……とは、例えばどのような方法が考えられますか?

最近、私は〝藍染め〟に魅了されたのですが、まさに世界に誇れる文化だと思います。

しかし作品に藍染めを使えばいい……という単純なことではなく、大切なのは、その陰にある職人さんの情熱や繊細な技、大変な準備が日本人ならではの美学として作品に滲みでていることだと思うんですよね。

ダンス、絵画、音楽、どんなアートフォームでも素晴らしいものには〝裏に隠された情熱〟が作品に現れてきますから!

──表面的だけではダメってことですよね。

やはり忘れてはいけないのがスピリット。

内側の魂から出てくるものが感じられないと人の心は動かせないですし、逆にそれがあれば世界のどこに行っても感動を与えられるはずです。

──それをダンスで置き換えると、どのようなポイントがありますか?

ダンサーの場合は身体を使って表現するわけですけど、内側の身体と外界の繋がりが高まれば自分の周りの空気や空間さえ動かすことができます。

例えば、手であっても指先で終わらず、さらにその先まで意識をして振付をしたり踊ったりしているか?

そして踊り手1人ひとりのエネルギーが遠いところまで届いているか?

またそこに〝色〟を付けられるかどうか?

観客に届けたいものを身体を超越して伝えられる技術が観る側に深い感動を与えると思うのです。

どう空間を動かして、どう作品に活かしていくか?

表現者として空間と一体になり、空間を味方にするというか……、同じステップでも伝わり方が全然違うものになるんです。

そこが表面的に〝和〟を使えばいい訳ではない……ということなんですね。

刻み込まれたDNAを信じて日本人ならではの作品づくりを。

──Yukoさんは2017年『Legend Tokyo』でも審査員をつとめていただきましたが、その時の感想をお聞かせください。

大変な練習を乗り越え、細かい部分までこだわって、みんなが支えあって作品を創ってきたんだな……と。

他の大会にはない感動を覚えたのを強く印象に残っています。

〝一体感〟と言ってしまえば簡単ですが、それこそが日本の土壌だからこそ生まれるもので、実は海外の団体だと、あのレベルはなかなか難しい!

日本人ならではのDNAがダンス作品にも息づいているのを目の当たりにしましたね!

──では、今大会では「グローバル作品賞」の選定も担当していただきますが、今、世界で広く受け入れられるエンタメとして求められる要素は何だとお考えですか?

やはり今の時代は世界中の人々が大変な数年間を過ごしてきました。

溜まっているものを解放して、明るい未来を目指して頑張れるような……、光を感じられるものが受け入れられやすいとは思いますよ。

特に今はSNSなどで世界と繋がれる時代です。

レンドや型に囚われず、自分自身が信じる最高のものを表現・発信してください。

インターネットの先には世界の色々な方がいらっしゃるので、伝えたいことに特化してクリアに内側の魂から表現できたら絶対誰かに刺さるはずです!

──最後に参加する振付師、ダンサーに対するメッセージをお聞かせください。

皆さん、ダンスが大好きで、たくさんの練習を重ねてきているかと思います。

中にはプロとしてダンスで生活していきたいという方も多くいらっしゃるでしょう。

この大会はまさにお仕事に繋がる重要な機会なので、その情熱を余さずぶつけてきてください。

魂から生まれる最高の表現、ダンスを楽しみにしています!

このポイントを重視して審査!

内側にある魂から外側の空間も意識されている日本人ならではの作品

JOB FILE

マイケル・ジャクソンが選んだ初の女性ダンサー

合格者1名という狭き門の中、1992年初の女性バックダンサーとして選出。マイケルと共演した唯一の日本人ダンサーでもある。

オリジナルブランド 「Avenue to Your Own Beauty.」

地球にもカラダにも優しい商品開発をコンセプトに、新たなる美容ブランド「Avenue to Your Own Beauty.」を展開!

自身開発のエクササイズ「アウェークニング」

劇団四季を創設した浅利慶太からの依頼で考案し、今もトレーニングに取り入れられているコンディショニングメソッドを開発。

最先端美容技術「セルラム」

自身の火傷回復をきっかけに完成させたセルラム、そのファウンダー・代表を務める。導入店舗は現在国内・海外で展開中!

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